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Gore-Tex®製品の洗濯方法 -実際に洗ってみた-

gore洗濯1
グランジャーズ

[ゴアテックスの著しい威力低下]
1年のうち半分は自転車で通勤してます。そのさらに半分程度、Gore-tex®ファブリックのアウターを着ています。

具体的には古着屋さんで捨て値でサルベージしてきたstussy × AFDICEGEARのアウターで、Gore-tex® proが使われているものです。

gore洗濯2
これです

30代の方やスノーボーダーにはおなじみのAFDICEGEARですので本来ボードウェアなんでしょうけど完全に雨具としてしか利用してません。

汚れたかなと思ったときに普通の洗剤で洗ってましたが、最近顕著に防水機能が失われてきたと感じるようになりました。
この記事を書き終えて振り返るとマジでありえない所業です。

表面の防水機能はもちろんのこと、なんだかやたら蒸れる気がしていました。

これは、マズい。
Gore-texの意味がない。

ということで慌てて色々なアウトドアサイトで今更ながらゴアテックス製品の洗濯方法を学び実践してみました。

参考および引用したのは、以下のサイトです。

ゴアテックス®:https://www.gore-tex.jp/maintenance-care/catalog/
Arc'teryx:http://arcteryx.com/product-care.aspx?JP
キャラバン:https://www.caravan-web.com/caravan/ment/wear_ment.html
山渓オンライン登山なんでも相談室:http://www.yamakei-online.com/gore-tex/

じゃあこれ読めばtkjの記事なんか読む必要ないじゃんと言われれば全くそのとおりなんですが、僕が知りたいことがけっこうあっちこっちに散らばってたのでまとめという意味も兼ねて。


[Gore-Tex機能低下を解説する]
ゴアテックスの最も核となるものはゴアテックスメンブレンと呼ばれる延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)の非常に薄い膜です。
1平方インチあたり90億個の超微細な孔があり、防水耐久性・防風性がありながら汗による水蒸気は透過させる透湿性を兼ね備えたパイオニア的高機能素材です。

そのメンブレンには撥水性加工(DWR:Durable Water Repellent;耐久性撥水)加工を施した表生地が、裏面には耐磨耗性を有した裏地が張られ、ウェアとして使えるようになっています。
ゴアテックス生地 goretex構造

裏地が省略されたものもあり、この2〜3層が基本構造です。


さて肝心の私のウェアですが、全然水を弾かなくなっていました。

gore洗濯3

水を少し垂らしてみると、ほらこのとおり。
表面のウェアに水滴となっているのはほんのわずかで、あとはシミになっています。

このウェアに使われているのはgore-tex proで3層構造となっています。
つまり、体に最も近い裏地→ゴアテックスメンブレン→外気に直接当たる表生地、という構造です。

1. 水を弾かない
2. 蒸れる気がする

というこの2つの現象が意味しているものは、

1. 表生地のDWR(Durable Water Repellent;耐久性撥水)加工が失われている
2. 裏もしくは表生地の汚れにより水蒸気が透過しにくくなっている

ということです。

まず2.ですが、裏地は汗そのものや皮脂で、表生地は泥や埃、または撥水機能が落ちてそこにとどまった水の膜で生地表面が塞がれることが原因のようです。

日常的な雨や雪くらいでメンブレンを通過するほどの水圧はかからず、ゴアテックスウェアの機能低下を肌で感じる大きな原因はこの「透湿性の低下」です。

つまり長時間の着用でウェアの裏側が濡れたようになる現象は外側からの水の侵入=防水性の低下ではなく、透過性の低下により発散させられなかった水蒸気を見ているものと思われます(ウェアに穴が空いていなければ)。


そこでこの失われてしまった透湿性を取り戻すために行わなければいけないのが、

1. 裏表の物理的な汚れの除去
2. 撥水性の再獲得

になります。

汚れは単純に洗濯すれば除去できます。
しかし問題は通常の洗剤が、汚れだけではなく、次に話題にする「撥水性」を担っているDWR加工をも洗い流してしまう可能性があることです。
よって洗濯剤はメーカーの推奨しているものがいいんじゃないでしょうか。
今は販売メーカーなどが発信する情報に容易にアクセスできますし。


さて2.の撥水性の再獲得です。

そもそもDWR(Durable Water Repellent;耐久性撥水)加工というのはどんな加工なのかを知れば、その方法も自ずとわかります。

まず撥水性の対になる概念は親水性です。
水への濡れにくさと濡れやすさと言ってもいいでしょう。

何を以って濡れにくい濡れやすいが決定されているかというと、その材料の表面と水滴の接触する角度(接触角)です。

明確な定義はありませんが、だいだい接触角が90度より大きい場合を撥水性(水をはじく、水にぬれにくい)、40度より小さい場合を親水性(水にぬれる)とします。
撥水 親水
名古屋市科学館ホームページより引用

蓮の葉の上を水がコロコロと転がるのをイメージしてもらうと撥水のイメージが分かりやすいのですが、あれは接触角が160度で「超撥水」です。
150度以上を超撥水と呼びます。

蓮の葉の表面は平らに見えますが、数㎛の細かい凹凸をなしており、さらにそれぞれの突起の表面に数百分の1㎛の微細な突起があるんだそうです。この二重のデコボコ構造によって球体の水玉が支えられるため濡れないのです。
lotus効果
wikipedia:ロータス効果より引用

しかも蓮の場合、表面の微細な埃や汚れも水滴にくっついて落ちるため泥の中に生息しているのにあんなにきれいなのです。
泥中の蓮、という言葉もあります。


さてDWR加工は、表生地の表面に化学物質を、もっと詳しく言えばフッ化炭素をベースにした化学物質を付与し、撥水基と呼ばれる突起構造を形成し、撥水性を獲得する技術です。
ちなみにフッ化炭素ベースの撥水基と水滴との接触角は約120度だそうです。

この撥水基、きちんと整列している時には撥水しますが、乱れたり倒れたりすると水を弾くことができなくなります。

撥水基
GORE-TEX® Products メンテナンスブックhttps://www.gore-tex.jp/maintenance-care/catalog/より引用

つまり撥水性が落ちてしまったウェアではこの撥水基が乱れたり倒れたりしているわけです。

これを回復させる方法は3つ。

・DWR加工を損なわない専用の洗剤による洗濯
・洗濯後の熱処理(乾燥機、もしくは低音のアイロンがけ)
・上記2つでも撥水性が戻らない場合は、撥水剤の使用

です。

この3つが撥水性を回復させる理由は、

1. 表面の汚れは撥水基の配向を乱すため、汚れが取り除かれれば撥水基の配向が整う
2. 熱処理が撥水基の配向の乱れを復元してくれる
3. 表面に物理的になくなった撥水基を補う

ためです。

熱処理が撥水基の乱れを復元するメカニズムの詳しい記載が見つけられなかったのですが、熱を加えることでフッ化化合物の分子配列が整うのかなとなんとなく想像。


[洗濯してみた]
というわけでGore-texウェアの基本を学習した上で洗濯してみました。

洗濯の仕方はそれこそ参考サイトにそのままありますので、arc'teryxのものをコピペします。

ゴア洗濯方法

うちの洗濯機には温水洗浄の機能がないので冷水で、そして洗剤は冒頭の画像に示したgrangers® performance washをキャップ1杯(50ml)使いました。
洗剤の残留は撥水性を低下させるということですすぎ2回が推奨されていますが3回に設定しました。
脱水は行わず、手でばさばさと水を切った後屋外で干し、乾いた後に当て布をしてアイロンをかけました。

で結果がこれです。

gore洗濯4

おおお!撥水機能復活!

蒸れも少なくなった感じがします。
gore洗濯3 gore洗濯4
洗濯前→洗濯+アイロン後

ゴアテックスの仕組みと洗濯方法がわかったのでこれからはマメに洗濯しようと思いました。











arc'teryxもpatagoniaも推奨してます。













撥水剤。
フッ化化合物ではなく環境に優しいアクリルポリマーですって。



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[ 2016/01/11 02:38 ] メンテナンス | TB(0) | CM(0)

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