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smoothday スムースデイと僕のワンダーウォール

DSC07390.jpg
smoothday / スムースデイ

先日、妻の大好きなmina perhonenを買いにPiece Tokyoに行きました。

きっかけはよく覚えてないのですが、小野莫大小(小野メリヤス)有限会社が自社の生地で展開させているカットソーブランド「smoothday」を前に知り、カットソー大好きな僕はずっと行ってみたいなと思っていたのです。
実はPiece Tokyoのすぐ近くにその店舗があって、行ってみました。


[まずはSmoothdayについて]
Smoothday スムースデイは1924年創業の小野莫大小有限会社の直営ブランド/ショップで、デザイナーは杉原淳史さん。
実際に店舗内におられ、接客や新商品のパターン/サンプル作成もしています。


杉原さんは1985年福島県生まれで、文化服装学院のアパレルデザイン科を2007年に卒業されています。

在学中に得たファッションコンテストの副賞でパリに留学、そのままパリに残り、Eve Saint Laurent(イヴ・サン・ローラン)に在籍しデザインとパターンを担当。
ディレクターがStefano Pilati(ステファノ・ピラティ)の時期(2004-2012)です(現在のサン・ローランのディレクターはご存じエディ・スリマン。ピラティはErmenegildo Zegna エルメネジルド ゼニアのディレクターになっています)。

杉原さんはサン・ローラン在籍中に小野メリヤスのコズモラマという生地に出会い、その素晴らしさに衝撃を受けます。
その素晴らしさを多くの人に伝えたいと約5年過ごしたパリから帰国し、なんと小野メリヤスに入社。
そして2012年8月自社(つまり小野メリヤス)の生地を杉原さんがデザインし展開/販売するショップsmoothdayをオープンさせます。

公式サイトのURLはsmoothday.jp/
小野莫大小工業のURLはhttp://www.onomeriyasu.jp/japanese/

[それではsmoothdayレビュー]

sd店外1
外観

ワタリウム美術館の横の道を折れて少し進むと、白を基調にしたかわいらしい外観の建物があり、それがsmoothdayでした。


sd店内3

ちょうどよい広さの店舗。
おしゃれな友人の住宅に併設されたアトリエ、とでもいった雰囲気。
正面にはカットソーを中心とした商品が上からセンス良くつりさげられてディスプレイされています。

sd店内2

商品の上にはショップカードも兼ねた説明が。
中には使われている生地の切れ端が入っています。

下の画像は今回妻が買ったカットソーについていたカードです。

sd tag1
technorama テクノラマという素材の説明


sd店内1

入って右手側は生地や商品のストック、そして広めのテーブルが。
僕が行ったときにはこのテーブルにパターン製作中だったらしく型紙が広げられていました。

洗濯機のあるところが試着室です。
一番奥はたぶん作業部屋で、jukiのロックミシン(だと思う)が見えました。


白とナチュラル〜ホワイトオークの色使いはちょっと北欧テイスト。
それから円・アールと直線の組み合わせをかなり意識的に使っている印象を受けました。
上の画像でわかるようにディスプレイも円形だし、テーブルやショップカードも角を落としています。
生地の持つ心地よさや柔らかさのイメージを形にしたようなインテリアデザインです。

余談ですが、買い物の間ずっと、次男君は素敵な店内でごろごろ床に転がったりクッションで遊んだりしながら機嫌よく過ごしていてくれました。

またsmoothdayで使われているフォントも丸みを帯びたおそらくオリジナルのものでアルファベットのO(オー)もたぶん意識的に真円にされている。

円は平面上での任意の点Oからの距離が等しい点の集合です。
デザイナー、生地、顧客、ショップ、製品。
このsmoothdayを構成する全ての要素がお互い同距離に存在する、なんていう思いを表してるんじゃないでしょうか。

そんなことを思うのは、そのときショップに並んでいたコズモラマのポロシャツがお客さんの要望で作られた、という杉原さんのお話を聞いたからかも知れません。
買う側がデザイナーと直接話をする機会だってなかなかないのに、要望を出せて実際に形になっちゃうんだから、あながち深読みしすぎでもないと思う。


[衝撃、驚愕、驚嘆]


これがコットン100%なんてとてもじゃないけど信じられない、という生地。
見て触って衝撃を受けて、着たらさらに大きな衝撃を受けました。

洋服でこんなにびびらされたのは生まれて初めて。
いや、ほんと大げさでも何でもなく。


基本の生地が何種類かあるみたいなのですが、僕が最も惹かれたのはやはりコズモラマという生地でした。
薄くてさらさらして光沢があって、しわにならず、ものすごい美しいドレープが生まれ、真夏の暑い中に着てもべたつかず、しかも家でも洗える。
それでいて綿100%。
文字にするとなんだかどっかにありそうな感じを受けるかもしれませんが、着たら本当に感動する。


こんな洋服どこにもない。


実はその日着ていたのはカシミア100%(と言ってもそんなにグレードの高いものじゃないけど)の半袖カットソーだったのですが、コズモラマのカットソーを試着した後だと、重くまとわりつくように感じられてしまうくらいでした。


コズモラマという生地、もちろん小野メリヤスが開発した生地なのですが、2005-2008年パリのプルミエール・ヴィジョン展(パリで年2回行われる繊維と服地の国際的な見本市)に出展され、今ではサン・ローランをはじめとした世界のトップ・メゾンで使用されているそうです。

「コズモラマ」開発の背景にあったのは薄い生地に起きてしまうファスナー現象を解決することだったようです。
薄い生地同士が静電気が原因でくっついてしまうもので、経験のある方もいると思う。
僕らユーザーはちょっと着にくい、ぱちぱちするくらいしかデメリットはありませんが、生産の現場ではこれが起きると縫製しにくく、縫い上がりも悪くなるという致命的な問題になる。
そこで研究を重ねた結果、生地の毛羽が静電気の原因であるとわかり、毛焼きを工夫することでこの現象が起きない生地を開発することに成功したそうです。

その背景やハイブランドで使われているという事実、もちろんsmoothdayに行った時にはそんな情報は全く知りません。
でもそんな予備知識なんて全く必要ありません。
コズモラマのすごさは触れればすぐにわかります。


あまりにも感心してしまい、店にある商品の大半を広げまくり試着しまくり、挙句の果てに妻も巻き込んで妻にも試着させました(妻にも2枚ほどカットソーを買いました)。

着るもののすべてがみな素晴らしくて、どれを買おうか心底悩みましたが、結局カットソー1枚とカーディガンのようなジャケット2枚、妻のカットソー2枚と大量に買ってしまいました。


[生地さえ良ければいい・・・・わけがない!]
生地のことばかりを取り上げましたが、当然そのカッティングも素晴らしいです。
というよりも、素材の特性を最大限に出しながら実用性とデザイン性を共存させることは、この生地に惚れ込み、その特性を知り尽くしている杉原さんの他には出来ないでしょう。


今回は買いませんでしたが、例えばパーカを見ると、おっ!と思うところにダーツが入ってたり、生地が一枚はぎになっていたり、けっこうモード感のあるデザインが密かにあります。
ジップがエクセラだったりするところもくすぐられました。

結局のところ素材だけが良くても全然だめで、それをきちんとした形にする人が必要なのは、洋服の世界も、たとえば料理の世界も、あるいは僕の働いている業界でも同じなのだと思います。

この生地と杉原さんとの邂逅は、当然小野メリヤスにとっても幸福なことであるはずで、こういう出会いからマスターピースが生まれることをきっと化学反応と呼ぶのだと思う。

そんな化学反応から生まれた素晴らしいものに出会えたことに感謝と興奮しつつ、長々とお話をさせていただき、試着しまくった上で買うものを決め、帰途につきました。

家に着くまでの間中ずっと、ハイテンションで妻と話をしながら。



[これはたぶんWonderwallだ]
僕はこのブログのタイトルの中に「Wonderwall」という単語を使っています。

お分かりの方も多いと思いますが、Oasisの「Wonderwall」からです。

Wonderwallという単語は辞書には載っていなくて、そもそもの元ネタは映画「Wonderwall」とジョージハリスンの1枚目のソロアルバム「Wonderwall Music」。
詩を作ったノエルは当初「Wonderwall=最後の女=終着点」だと話していました。

Where on earth is my Wonderwall?
自分の洋服探しの旅の終着点は一体全体どこにあるんだろう?

そんな気持ちと大好きだったOasisからこのタイトルをつけました。


ですが、実はノエルはしばらくしてその解釈を自ら翻し「自分を助けてくれる想像上の友達」と説明しています。

はじめは何のこっちゃ良く分からなかったのですが、海外のサイトで、

「自殺を考えている自分に想像上の友達(Wonderwall)が現れて踏みとどまらせてくれた。でも実は自分を守ってくれる魔法の壁=Wonderwallは自分の中にある、自分自身のことなんだ」

という解釈を読んでようやく腑に落ちました。


そうか、自分が自分であるために外力から身を守ってくれる魔法の壁のことだったのか。

そこではたと気付きました。
服は僕にとってのWonderwallだったのだということに。
文字通り、風や雪や雨、暑さ寒さ、直射日光紫外線その他もろもろから身を守ってくれる魔法の壁。
そして内側から幸せな気分を味わわせてくれる魔法の壁。


今後カットソーに関してはSmoothday以外のものは買わない、なんてそんな極端なことは言えません。

ただもうこれが大きな大きな一つの基準になってしまいました。

コットン製品におけるひとつの最終回答であり終着点(=Wonderwall)。


Smoothdayは僕のWonderwallです。
関連記事
[ 2013/07/16 23:21 ] カットソー | TB(0) | CM(6)

me too

tkjさんこんばんわ。

このエントリーを見てから、気になって仕方ないので、本日スムースデイにおじゃましてきました。
tkjさんのwonder wallはどうなんだ?
僕にも変化をもたらしてくれるのか?と期待して。

僕の服飾人生で久々のショックを味わいました。
今まで、馬鹿みたいに服や靴や鞄やモノを二十年見てきた中でも、そう何度もないショックです。

素材も杉原さんも興味を引きすぎる。

これが綿100%?誰が信じるんだと。
このカットソー着てる方が裸より涼しいんだけど。ラジエーターでもついてるんか。

ただのTシャツ一枚でテーラードJKを感じさせるドレープ。
肩と胸を支点にして、下に流れる何本ものドレープの線が見えている彼。
カッティング、縫製、デザインバランス(特にリブの処理や幅と全体の分量のバランス)、が目的に向かって迷い無くコントロールされている驚き。
男の身体をどう見せるべきかを理解している。

置いてあるだけではすごさがわからない。
どんな服も着る前に見たら大体わかるようになった、と思っていた自分を大反省。

正直最近、まんねりのうたい文句や素材のスペックやありがちなこだわりを押し出したブランディングに飽きがきていて、少々ファッションに冷めてました。
だがしかし、久々にスイッチON。

tkjさんのwonder wall、共有できて最高に楽しかったです。

追伸:僕は冷静になるために本日は控えましたが、衝撃を共有した嫁が、カットソー二枚(シンプルな丸首と、ドルマンスリーブのふんわりしたの)とパーカーを購入しました。僕は、パーカーと同素材のスエットを買おうと思っています。
[ 2013/07/20 20:01 ] [ 編集 ]

赤い水性さん。

こんばんは。

そうですよね?スムースデイ、ものすごいショックを受けますよね?

僕も今日、買ったカットソーを着て街を歩いていましたが、着心地が良すぎてもう一日中うきうきしてしてました。
着た瞬間から「涼しい」んですよね。
コズモラマのTシャツ、脇線が下に行くにつれて後ろ側に流されていて、ものすごく縦のドレープがきれいに出るように作られています。これは着てから気付きました。いや、杉原さんから教えられてはいたのですが、着てちゃんと理解できたと。
パーカ、僕もすごく欲しいです。
スエットはなんとなくループウィラーしか選択肢がないのかな・・・と思っていたので、いずれ買うことになるでしょう。


僕も実は、ちょっと前でファッションに冷めかかってたんです。
まずはworkersの舘野さんに出会い(実際にお会いしたことはありませんが、何度もメールでやり取りさせてもらっています)、そしてこのsmoothdayと杉原さんに出会い、また熱が再燃しています。

そして、後日記事にする予定でしたが、赤い水性さんの影響を受けてsmoothdayを買った日と同じ日にモリカゲシャツを買ってみました。鎌倉の出張店でです。
モリカゲシャツもいいですね、すごく。

3者とも、これが日本の洋服作りだろう!!と。
たくさん洋服を見てきた人間にはなおのこと良さ、すごさが分かる、というか。

このブログをやって2年半になりますが、今回の水性さんからの報告(コメント)が、一番嬉しいかも知れません。
ブログやってなかったらこの感動はシェアできなかったと思います。

今度ぜひ一緒にショップ巡りしましょう!
そういえば、水性さんが一番はじめにコメントを下さった時に記載してくださったアドレスにメールさせていただいてもいいですか?
[ 2013/07/20 22:09 ] [ 編集 ]

共有友達

ショップ巡りいいですね!

杉原さんに、tkjさんとリアクションが似てるといわれましたよ(笑)。

是非メールください!

[ 2013/07/20 22:21 ] [ 編集 ]

赤い水性さん。

やっぱり!
洋服を長年見てきた人ほどたぶん同じようなリアクションをするような気がします。
だって衝撃だもん。

さきほどメールさせていただきましたー。
[ 2013/07/20 23:13 ] [ 編集 ]

はじめまして

tkjさん、はじめまして。Bと申します。
ずいぶん前から拝見しているのですがコメントさせていただくのは初めてです。
体型が似ており、着る服(特にジーパン)に困ることが多かったので大変参考になります。

smoothday非常に魅力的ですね。tkjさんのブログでその存在を知り、私も是非手にしてみたいと思っております。
お聞きしたいのですが、smoothday耐久性はどうでしょうか?
どうしても肌触りが良い生地=伸びやすい、へたりやすいという印象をもっているのですが......。
[ 2013/10/15 17:56 ] [ 編集 ]

Re: はじめまして

Bさん、こんばんは。

返信が遅くなってしまって申し訳ありませんでした。
smoothday、耐久性も十分にあると思います。

僕が着始めてからまだ数ヶ月しか経っていませんが、かなり着てますし、普通に洗濯機でまわして洗ってますがこれといって伸びている感じもありません。
いわれてみれば結構丈夫かも・・・。

これからもBさんのご参考になれば嬉しいです。
また見てくださいねー!
[ 2013/10/16 23:57 ] [ 編集 ]

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