Tricker'sとAldenのロングウィングチップを比べてみた

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左:Alden オールデン / AF81 Cigar Shell Cordovan Long Wing Blucher Oxford
右:Tricker's トリッカーズ / 'Richard' Longwing Galosh Shoes


個人的にはトラッド指向はないのですが、何故だかロングウイングチップの雰囲気はとても好きで、ロングウィングチップが結果的に2足並んでおります。

「ロングウイングチップ」はアメリカ式の呼び名でイギリス式で言えばフルブローグ。
僕の感覚では「フルブローグ」と聞くと「内羽根の(ショート)ウイングチップ」が想起されるから、やっぱりこの手の靴は「ロングウイングチップ」と呼びたい。

ウイングチップは決してフォーマルな靴ではない。
出自そのものも狩猟とか田舎の散歩用とかそんな感じで履かれていたみたい。
Tricker'sのカントリーブーツなんかを見ても、ドレスシューズよりもアウトドアシューズ/ワークブーツと言った方がいいんじゃないかと思う。
でも超カジュアルかと言えばそんなこともない、そんな立ち位置が好きなのかもしれません。

いろんなテイストのごちゃまぜスタイルの中に履くと一種の整流作用があるような、そんな印象を僕は持っています。


[当たり前だが似て非なる]
トムブラウンではあのアイコン的なロングウィングをトリッカーズが作っていて、コードヴァンシューズをオールデンが作っていたはずです、確か。
外羽根のロングウィングチップなんてアメトラの必需品みたいな靴ですが、それをTricker'sに作らせるあたりがThom Browneの面白いとこなんでしょう。

というわけで、せっかく2者ともに持ってるんだから比較でもしてみようかと。

AldenTricker's
ものLong Wing Blucher OxfordLongwing Galosh
モデル名AF81Richard
素材Shell cordovanscotch grain calf
Cigar シガーBlack 黒
ラストBarrie バリー81
サイズ8E8.5 / fitting5
ソールdouble leather soledainite sole

同じロングウィングチップですから当然似てるんですけど、ちょっとした違いがやっぱりありました。

[それでは前から]
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並べると良く分かるけど、明らかにトリッカーズのつま先の方がポインテッド。

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そして、アイレットの数がオールデンは5で、トリッカーズは4。

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幅も少しトリッカーズの方が細くて、スマートに見える。
オールデンだってラウンドトゥのはずなんだけど、ちょっとスクウェアに見えるくらいで、どっしりした印象。


[横から]


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横から見ると、オールデンの方が低重心というか、まず甲自体も低め。
長く伸びるウイングもコバからの距離がトリッカーズの方が高い。
個人的にはオールデンの方が好み。



[斜めから]


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パーフォレーションやピンキング、縫製の質はほぼ同じといったところ。
詳細に眺めると、全体の作りも各ディティールもTricker'sの方が曲線を多用していて、Aldenの方がちょっと直線的。

[後ろから]


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踵の作りはオールデンの方が広めでヒールカウンターも幅広。
踵が減ってしまっているけど、ダイナイトソールであることも手伝ってか、ヒールはTricker'sの方がだいぶ高い。
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履き口もオールデンの方がだいぶ低め。

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コバもオールデンの方がガッとしてますね。

[低い目線で]


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ここまで目線を落としてみると、明らかにAldenの方が重心が低くてwitdhが大きい。
履いた感じもAldenの方がリラックスフィットです。
それからAldenの方がちょっとだけ内側に振った木型です。

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[もう一度横から眺めてみる]


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よく似ているけど、やっぱりAldenの方が重心が低くてWingの流れ方にスピード感がある。
羽根とウィングのちょっとした距離とか甲の高さでけっこう違いが出る。

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こうやって見ると、靴単体なら個人的にはAldenの方がかっこいいかな。
でも履いてみると甲乙つけ難くて、どっちも素晴らしい。
どっちが好きかと言われてもどっちも好きですとしか答えられない。

さて、明日はどっちを履こう。

















安っ。















やっぱり990が欲しいといいます。


















多分ラストは4444。
















最近カラーソール流行ってますね。

関連記事
[ 2013/03/23 00:00 ] 靴についての雑記 | TB(0) | CM(4)

こんばんは

この比較面白いですね。
aldenバリーはかなりサイズ下げてるんですね。
僕は甲が低いようなので、どうやらアメリカ靴の方が合うみたいです。
好きなのは英国靴なのに。。。
またブログ楽しみにしています!
[ 2013/03/23 21:08 ] [ 編集 ]

Re: こんばんは

裕之さん。

バリーは8Dでも7.5Eでもいいくらい、8Eはリラックスフィットです。
僕は逆に甲がかなり高いのでオールデンの履き始めは結構甲が痛いんですよ。

甲薄、幅狭な足に憧れます。
サイズ自体は26〜26.5cmくらいだから決して大きくはないんですけどね・・・。

これからもよろしくお願いします!
[ 2013/03/24 22:38 ] [ 編集 ]

こんにちわ。
ロングウイングチップ比較面白いですねー。
往年のアメリカ銀幕スター達の中にはアメリカンスタイルのスーツでも足元はイギリス靴って人や、イギリスの工房でアメリカンスタイルのスーツや靴を作ってたスターもいるみたいですし。
もしかしたらトムブラウンはそーゆー背景をも鑑みてプロダクトしてるのかもしれませんねー。
日本の洋服の原風景がアメリカに憧れを抱いていたように。アメリカもイギリスに憧れを抱いていたのかもしれませんね。

オールデンのロングウイングチップはホントにバランスよく考えて作られてますよね!
他のメイカーは踵まで延びたウイング部と履き口のバランスが間延びしすぎてたりしますが、オールデンは絶妙なバランスでエレガントですし。
履き口とウイングに配された飾り穴も大きさを変えていて無骨でいて繊細な表情があります。コードバンの艶と分厚い断面も相まってエレガントと無骨のどちらともつかない、実に中庸的な印象を受けますね。
[ 2013/03/28 10:58 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

通りすがりのチワワさん、こんばんは。
お返事遅くなりました、すみません。

やっぱり紳士服の基本はイギリス、ということなのかもしれないですね。
僕自身はフォーマルなものはその素養自体がないのですが、ストリートものもアメリカよりイギリスに好きなブランドが多かったような気がします。


そうですね、単体で見ていた時からオールデンのウイングチップはバランスがいいなと思っていましたが、トリッカーズと比べてみて良さがさらに分かりやすくなりました。

> 履き口とウイングに配された飾り穴も大きさを変えていて無骨でいて繊細な表情があります。
ほんとだ、パーフォレーションの大きさが違う・・・。
チワワさん、よくみてらっしゃいますね、すごい!
自分の靴なのに気付かなかったです・・・。
[ 2013/03/30 00:52 ] [ 編集 ]

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