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今年も夏が終わっていく -3-


Ray parker Jr / Woman Needs Love(Just Like You Do)

いつの頃からか、記憶というものはとても大切なものなんだと思うようになった。

そして音楽は時々心のどこか(正確には脳の側頭葉の海馬なんだろうけど)から記憶を引っ張りだす装置として
働くことがある。


Ray Parker Jr & radioのこの曲を初めて聴いたのは19歳。

聴いた瞬間から終わりに近づいた夏の夜の曲だと思った。
もちろん歌詞には季節を感じさせるような言葉や表現もないし、たぶん聴いたのは夏ではない。



時折吹く風が少し冷たい。
車のエアコンはつけなくてもいいみたいだ。
音量をとてもちいさくしていたFMからこの曲のイントロが流れ始める。
少しだけFMのヴォリュームを上げるとギターのクリーントーンとフルートが甘いヴォーカルを誘導する。
僕は心の震えを感じる。
夜が少しだけ深くなり、季節の時計の針が少しだけ早められたような気がする。
気がするだけなんだけど、きっと。


この曲から思い描いたこんな心象風景を再現するために、僕は毎年夏の終わりになると夜のドライブに出かけ、この曲を聴いた。

簡単に言えば自分に酔っていたのだ。
今ここにはこんなに素晴らしい音楽があって、僕にしか分からない世界がある。
そんな僕の思い上がりと下らない行為は、いつの間にかかげがえのない記憶となっていた。
若さは時としてとても愚かしいけど、往々にしてその愚かしさゆえに素晴らしい。

仕事が忙しくなってしまった今は以前ほど熱心に音楽を聴く時間がなくなってしまったけれど、それでもランダム再生の中でこの曲がかかると僕は一瞬で20歳になり、時相が夏に変わってしまう。

僕は「今現在が一番素晴らしい」と考える人間なので、あの日あの時に戻りたいとか、あの頃はよかった、とかその手の感傷に浸っているわけではない。
それでも記憶は、僕を温め、励まし、幸せな気持ちを呼び起こしてくれる。
そういう記憶をひとつでも多く持ちたいと強く思う。

今年も(本当の)夏が終わっていくけど、僕はいつでも戻ることが出来る。
この曲で、あの夏に。
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[ 2011/08/27 00:00 ] 音楽 | TB(0) | CM(0)

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